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TVぴあ(5/20号)NEWSのカラパレ

NEWS magazine

『NEWSのカラパレ#121 シゲが今一番書きたかったもの』

誰です?今回のお写真、裸足にして撮ろうと企画された方は。菓子折りをお送りしたいので、どうぞご連絡先を…!裸足最高です!!ありがとうございます!!!普段見えないものがさらけ出されている、この贅沢感。少し外反母趾気味にまがってる骨、長い指、浮き出る血管。男性らしさがあるけどごつすぎないパーツのバランスにときめきしかない゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*少し憂いをおびた表情が裸足であることによって艶が増しているとおもうんですよね。これはとても良いものだ。



6/1発売予定の短編集についてのインタビュー。とても濃密で、作り手としての心情を知れるのはうれしい。

蟻たちを物語の主人公に見立て、立ち止まる瞬間が雨で進めないようなニュアンスになるといいなと

6編に共通する湿度や痛みを内包できるタイトルにしたくて「傘をもたない蟻たちは」と名づけたと。わたし、一見なんのことかすぐにはわからなくて、説明されたら、そういうことね!って納得できるタイプのタイトル大好きなんです…このセンスに嫉妬する。
書き下ろし「にべもなく、よるべもなく」は高校のときに書いた「妄想ライン」が関わる話。こだわったところは「後味が悪い」ところ。わぁ。…個人的に《痛み》を《面白い》と捉えることのできるひとは創作に向いていると思っている。しげちゃんもそう。自分は痛みを2倍に感じてしまうので、読むのが非常におそろしい。

-少し過激な性描写のシーンもありますが。
「そういうものに初めて触れたとき、世界は自分が思っていたものと違うということも書きたかったんです。知らなかった世界に触れたときの好奇心プラス不安というものを表現したかった。性描写が書きたかったというよりは、あったほうが”ヒリヒリ”するんじゃないかなと思って」
-この作品を書く前にテーマはあったんですか?
「理解の境界線。理解できるもの、できないもの。人を知るということはどういうことなのかが、一つのテーマですね」

この部分に、ぞくっとした。上手くいえないけど「初めてを知ること」に内包されるものの表現方法を選んでいるっていうところが…好ましいし、果ての無さを感じた。作品よりもテーマと選んだ描写方法を聞いているほうが時間が消費されていく。私はまだまだ、加藤シゲアキの向こう側に小説を見たい気持ちが勝っているから感嘆してしまうのかもしれないけれど、このひとの深さを見誤っていたことが逆に嬉しい。



余談だけど、私、ずっとしげちゃんの小説読んでなかったんですよね。初版で持ってるし、文庫も勿論買ったけど『ピンクとグレー』を初めて読んだのは今年の4月4日、コンサート当日。先にまわりの評価を聞いたのが悪かったのかもしれないけれど、小説という新たな境地でがっかりしたら?嫌いになったらどうしよう?と思ってしり込みしてた。信じきれてなかった。例えば、音楽はどんなに鋭くて痛い気持ちでも、やわらかいメロディに包み込むことができるし、写真はつたなくても、そのバックグラウンドを想像するだけでドラマがあふれる。だから許容範囲がとても広い。けれど小説は文字の波に乗れない限り、溺れて先にすすめない。そんな心配が先に立ってた。全部読んだわけじゃないので杞憂とも言い切れないけど、ピングレと閃光を読んだ限り、文体とか小物選びのセンスは私の好きな加藤シゲアキワールドで、最低限のボーダーは越えられてほっとしてるところ。ちなみに好き嫌いでいうなら閃光が好きだけど、うなったのはピングレ。ただし「痛み」が苦手なので、名前を見ずに小説を選ぶとしたら、私はしげちゃんの本を選ぶことはないとおもう。けれど、このひとの世界を知ることと、自分の世界を広げてもらうのがすごく楽しい。だから今後も手にとりつづけていきたいとおもう。